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管理人の徒然
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今日は神奈川芸術劇場で上演中の「アドルフに告ぐ」を見に行きました。
手塚治虫氏の「アドルフに告ぐ」の舞台化ということで、楽しみにしていました。

重たい重たいテーマの話。

「これが正義です!」って提示されたものを、鵜呑みにする恐ろしさ。
普通の人間が、容易く狂気に染まっていく恐ろしさ。

私は戦後生まれだけれど、小さいころから7年間も戦争に行っていた祖父の体験を聞き、祖父の不在の間、家を守った祖母の苦労話を聞き、飢えと恐怖におびえた父や母の話を聞きながら育ちました。小学1年生で給食に出る脱脂粉乳飲みましたしねえ。多分、私の年齢にしては、珍しい経験をしてきたといえると思います。

国家がいかにして、正義の名のもとに国民を戦場へと狩り出していくか、善良な祖父が戦場で行った行為を、そして、残された家族がどれだけつらい思いをしたのか、忘れてはいけないと思い続けています。

自分の頭で考えることはとてもしんどい。
自分で考えたことを、行動に移していくことは、とても勇気が必要。
行動の結果を受け止めきれるときばかりではありません。

しんどくても、ちゃんと考えていかなくちゃいけないのです。
誰かの「正義」に乗っかって、考えること、行動すること、受け止めること、をやめてしまったとき、人間は人間でなくなってしまうのだと、戦争を体験した人たちは私に教えてくれました。

今、すごく危ない時代が近づいてきている気がします。

日本はずっと「戦後」だと思ってきたけれど、気づいたら「戦前」になっているのかもしれません。

狂った誰かが戦争へのスイッチを押すわけではありません。普通の人が、気づかないうちに、誰かの「正義」に乗せられて、流されてしまった先に戦争は起こるのです。

迷っても、辛くても、自分自身の頭で考えて、行動し続けることでしか、踏みとどまることはできないのではないでしょうか。

言うは易く、行うは難し。

選択と責任を伴わない「自由」はあり得ない。

選択と責任には、痛みと苦しみがつきものです。

それを引き受け続ける勇気こそが、人間を人間におしとどめておくことができるのかもしれません。
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